忘れないように
4月からは、新しい学級で授業がスタートします。何年生担任かはまだまだ分かりませんが、でも、学級が変わるのは間違いありません。だって、今は6年担任だから。
4月はいつも戸惑うのです。
というのは、『学び合い』学級では、最初の1週間に担任がやるべきことと、1か月間でやるべきことと、その後にやるべきことが違うんです。1年目の終わりの担任の役割と、最初の1週間を比べると、全くと言っていいくらい「違う仕事」です。
だから、4月はギヤチェンジに苦労します。
卒業前に来年の準備をするのもどうかと思いますが、でも、今年の振り返りをしつつ、少しずつ「4月の仕事」を思い出しておくようにしたいと思います。
つづく
失敗は成功のもと
少し前に紹介した、この本。
通称、「『学び合い』失敗本」を通して読みました。
この本、めちゃくちゃ良いです。何が良いって、「あー、あるある!」という失敗がいっぱい。そんなことからも、『学び合い』の再現性の高さがよく分かりますね。
そして、ちょっと言いにくいことですが、私が「心配していた失敗」がたくさん載っています。私は、数年前に『学び合い』に関して非常に悩んでいた時期がありました。悩みとは、様々な方の『学び合い』実践について知る中で、「それは危ないんじゃないですか!?」「子ども達は、本当は困っているんじゃありませんか?」と聞きたくなる場面があって、その時にどうするか、というもの。それを言葉にして、
「なおたかさん、『学び合い』は考え方なんだから。やり方は色々でいいんだよ」
「『はい、どうぞ』の『学び合い』だけが正解じゃないんだよ」
とたしなめられたことも一度や二度ではありません。まあ、そうですよね。誰だって言われたく無いもんね。だから、言いかけて口を閉じることが多々あり。こんな性格なので、我慢できずに言葉にして、感謝されたこともないわけではないけれど、多くの場合は後悔。黙って無視していられればいいんですけれど、『学び合い』について学べば学ぶほど、話を聞いただけで「これは危ないなあ」と感じる場面は増えていきました。正直、今でもあります。
でも、これからは、そういう時にはこの本をお勧めできます。かなり色々書いてあります。私が経験した失敗もたくさん書いてあります。大阪のFさんが書いた3つの失敗談のうち1つは、私が書いたこととほぼ一緒ですね。やっぱり、『学び合い』は再現性が高いなあって思います。本当にお勧めです。
そして、今後は、「じゃあ、その失敗を乗り越えて、具体的にどんなことをやっているのさ!?」という話がたくさん出てくると良いんじゃないか、と考えています。失敗は成功のもと。だったら、成功を具体的に語れなくちゃ「嘘」でしょう。そしてそれは、現場の我々実践者の出番だと思うのです。
見てみたい。
教員になったばかりの時には、「自分が“正解”を知らないだけで、他の先生方は皆、“正しい指導”をなさっているんだ。早く自分もできるようにならくてはいけない」と、感じていました。でも、しばらく経って「どこにも“正解”なんてないんだな」と考えるようになりました。少しがっかりしたし、何だか「騙されたような気分」も20代の時には感じていました。
今では「正解がないから、楽しい」と思いながら仕事をしています。だから、私の授業は毎年変化し続けています。昨年度担任していた学級での授業と今年度の授業は、全くの別物です。
でも同時に「本当は、正解があって欲しい」とも願っています。
あるのなら、見てみたい。例えそれが、私には実現できないものであっても。