『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

繋がりをゼロにしない

昨日のエントリの話が子供達の中に浸透してきたので、こんなことも語りました。

 

私は「チームワーク」ということをよく言いますよね。この言葉って勘違いされやすいみたい。特に多いのが「みんな仲良くしましょう」って意味だと思われちゃう。でも、私はそうは思ってません。みんな仲良く、なんてそんなの無理なんです。人には合う人も合わない人もいます。だから、クラス全員みんなと仲良くするなんて無理です。

例えば勉強で言えば、45分の中で全員に教えるなんて無理です。まず、時間が足りなくなっちゃう。それに、この友達の説明じゃよくわからないなあってことはよくあること。だから、先生が言うチームワークというのは「クラス全員と仲良くして、ちゃんと教えなさい」なんて意味じゃないんです。そんなの無理だから。

でもね、45分間の話じゃなくてもっと長い時間で考えるとちょっと話が変わってくる。次の算数の単元は11時間の予定。この11時間の中で全く何の繋がりもない人がいると、それは損なことなんだよ。もしくは、今日一日の中で全く何の繋がりもない人がいると、損なことなんだよ。

だってね、いつも言っているように「分かれていると、喧嘩になる」から。

何の繋がりもないまま一日を過ごし、何の繋がりもないまま数日を過ごし単元を終えてしまうと、その人とはいつの間にか「喧嘩」が始まり、「敵」になってしまう。何も原因はないんだよ、悪口を言ったとか暴力を振るったとか、そういうことはなくても、いつの間にかね。だから、繋がりをゼロにしたらものすごく損なの。

難しいのは、繋がりをゼロにしないために何をするか、それは決まった答えがない。仲の良い友達以外と、普段あまり話さない人と、ちょっと苦手な人とどれくらい繋がれるかは、人によって違うからね。

ちょっと教えるくらいなのか

挨拶くらいなのか

頑張ってね、くらいなのか

呼ばれたら返事するくらいなのか

それは自分で決めるしかない。それに、相手が何を持って繋がってると感じるかもなかなか分からない。ただ、とりあえずゼロじゃいけないんだよ。

私がアドバイスしてあげられるのは、「ゼロはやめなさいね。45分では無理でも、一日とか一単元とかの中でちゃんと繋がりなさいね。じゃないと、知らないうちに喧嘩になるよ」ってだけ。どうつながるかは自分で決めてね。

 

 

とこんなことを語ったら、その直後の授業で

「俺、この時間に全員と喋った!」

とか言ってる子がいて、「やっぱり、このクラスは最高だ!」と笑ってしまいました。