『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

そして、三日目はこうなる

昨日、三日連続の研究授業が終わった。

終わってみれば、まあ、予想通り。初日はほとんどの子が「よく分からん」と思っていたのが、二日目には7割くらいはある程度理解できるようになり、三日目には私の見立てでは9割が理解していた。三日目にこうなるのは予想通り。後は練習問題の時間で、本当の意味で「全員が分かる」を目指していきたい。

 

今までに校内研究で授業を見てもらう場合は、「三日目の状態」を見てもらっていた。で、毎回のように言われるのが

「どうしたらこうなるのか。それが知りたい」

ということ。そりゃそうだ。かと言って、初日や二日目を見てもらって

「この後、できるようになりますよ」

と言っても、なかなかイメージしてもらえないだろう。

単元の中で、クラス内に理解が広がっていく感覚。昨日できなかったことが今日できるようになる感覚。今日できなかったことも明日はできるようになるだろうという期待を持っている感覚。昨日自分ができたことを今日はクラスのために生かしていく感覚。

小学生だから、はっきりと言葉にできる子は少ない。大人でも少ないか。でも、私のクラスの子供たちは、「みんなができる」を目指す中で、こういう感覚を少しずつ身に付けていく。

そういう授業は単発では無理だ。そうなるように単元をデザインする。

それを見てもらうために、三日連続で授業を公開することにしたのである。余談だが、世の多くの研究授業に意味も効果もないと思っている。でも、それなりの目的があり、提案性があり、関係性があれば、それなりの価値があるものだとも思っている。私は三日分の指導案を書くのに5時間くらいかかったが、5時間かけただけの価値はあった。

 

さてさて。

ネット上でも、単元内自由進度という言葉を聞くことが増えた。私は「単元『学び合い』」と呼んでいる。それらが同一だとは言えないかもしれないが、とりあえず「単元を任せる」という意味では似ているだろう。でも、ネット上の書き込みを見ていると不安になる。単元内の課題をまとめて出せば子供たちが自由に学べるというわけではない。私は、繋がりのある課題を出すことで、子供たちがバラバラなようで一緒に学べるようにしている。それが分からずに複数時間の『学び合い』や単元『学び合い』に取り組むと、多くの子供が苦しくなるだろうな。もちろん、私とは違う方法で、子供たちに任せている人もいるだろう。「やり方」はどうあれ、ただの放任ではうまくいかないだろう。みゆき会でよく使う言葉、「任せるけれど、委ねない」。

 

じゃあ、繋がりがある課題ってどういうことなのか。7月12日に行われる神前さん主催のセミナーでその辺りのことをお話するつもりである。