テストの結果から
私は、テストの点数分布を10点刻みでグラフ化し、児童に示しています。
例えば、こんな感じです。
このグラフを見ると、「ふたこぶ」になっていますよね。以前担任した学級では、こういった分布になることがよくありました。この時によく語っていたのは
「80点、90点の人が100点になるためには、60点、70点の人を80、90点にするように頑張りなさい。人が間違えているところは、自分も間違えやすいのです」
ということ。
子供たちに限らず多くの人は「100点の人=勉強が得意な人が教えるものだ」という固定観念があります。でも、そうじゃないのです。みんなで教え合うのです。もっと言えば、人に教えるのに点数なんて関係ありません。60点や70点の人だってどんどん教えるべきです。教えたこたは忘れません。そして、教える中で間違いに気づくなんてことは山ほどあるんです。
教えることは、得なこと。関わることは、得なこと。
そう子供たちを「洗脳」していきます。
その時に上記のグラフを私は使います。
「ここの人達が次はここに上がるんだよ。そのために、教えまくりなさい。100点の人しか教えちゃダメなんていうのは間違いだよ。みんなで教え合うんだよ」
と伝えるために、そして、その結果を評価するのに便利です。
最後に嫌な話を。
「教え役」が固定化している学級はいじめが起こるでしょう。少なくともわたしが見てきた限りではそう言い切れます。教え役を固定化させてはいけないのです。アクティブ・ラーニングが流行ってきましたが、この理屈が分からない教員の学級で「グループ活動」が増えると、その点が心配です。