ばれる
学期末が近付き、多くの教員が「逃げ切り」を図る時期です。4月に施した装飾は、5月の終わり頃にはすっかり剥がれ落ち、6月には子どもたちに本音を見抜かれています。もちろん、最初から本心で向き合っていた教員も少なくないでしょう。でも、そうでない場合は、7月には、息も絶え絶えになっているのかも!?
けれども、夏休みまであと数週間!ここを何とか乗り切れば…と、ラストスパート!?4月に子どもたちに語ったことなどすっかり忘れて、残りの単元を終わらせるために駆け足で授業を進め、ドリルとワークテストのやり残しを片付けつつ、丸付けしていないプリントは見ないふり。さて、土日には徹夜で通知表の準備!無理矢理文章を捻り出す突貫作業!!
ああ、なんて残念な学期末。かつての私です。
子どもたちの前で「良い先生のふり」をしてもすぐにばれます。虚栄は、1学期中でさえも、もたないのですよね。だから私は、最初から
「先生の力じゃ、全員が分かる授業は無理なんだよ。だから、みんなの力を貸してください」
と本音を伝えるようになりました。一方で、このスタンスは
「教えないのは、先生の手抜きなんじゃないの?」
という児童&保護者の疑念を呼んでしまいがち。だから、その疑念を晴らすだけの誠実さを示さなくてはいけません。「教える」に使わないエネルギーを「任せる」「求める」に使うのです。手抜きをしたら、やっぱりばれちゃうんですよ。
子どもたちにちゃんと伝わっているかどうか。子どもたちが認めてくれているかどうか。その答えは、現在の集団の姿として現れていることでしょう。(ちなみに、転勤直後は、エネルギーを学級以外に費やす割合が高いので、学級で苦戦するのかもしれません)
ということで、来週は、4月に語ったことをもう一度、子どもたちと再確認。そして、
「私の示した方向性は間違ってなかったかな?学び合うことの良さは感じてもらえたかな?私の言動は一致してたかな?」
と聞いてみます。で、ぶれを自覚し、反省し、謝罪することになるでしょう。それでもなかなかの結果を出してくれた子どもたちに、心から感謝しなければいけないな。
逃げ切ろうなんて甘いことを考えちゃいけないのです。子どもたちには、絶対にばれますから。