『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

素人

最近、ちょっと大き目の買い物をした。私はこういう時、徹底的にリサーチをする。データを集め、自分の使い方に合うものはどれか、検討に検討を重ねる。実際に見にも行く。お店の人に質問もする。

その一環としてネットの口コミやレビューを見るけれど……、ううむ、やっぱりネットの情報はあてにならないなあと思う。

 

ネット上には、専門家や評論家と呼ばれる人のレビューも多い。しかし、その中身はほとんど広告と変わらない。“案件”と呼ばれるようなメーカーの依頼や協力で作られている動画も多いらしい。新聞や雑誌の記事にも、メーカーに対する忖度はあるだろうけれど。

かと言って、一般の人の「正直レビュー」というようなものも、当てにならないなあと、今回の買い物で実感した。

多分は専門家・評論家は、メーカーが褒めて欲しいところを褒めるし、隠して欲しいところは隠すのだろう。その上で、より多くのユーザーをターゲットに情報を出す。だから、レビューに照らしながら、実際にその商品にふれてみると「確かに、ここはいいなあ。でも、ここは私に合わないな」と感じることが多い。

一般の人のレビューは、良くも悪くも「その人に合うか合わないか」だ。その人の使い方に合わなければ「これはダメ」となる。それは仕方のないことで、「その人の主観」から離れたら、「一般人の正直なレビュー」とは言えなくなってしまうだろうし。

また、どちらにも共通して言えるのは、例えばYouTubeであるなら、より適切な評価をしようとしつつも、それと同時により再生数が稼げそうな内容を目指しているんだろうな、ということ。再生回数に応じてお金が入るんだもんね。それが悪いとは思わない。YouTuberに新聞やテレビといったマスメディアと同じような社会的責任を背負わせようなんて、無理な話。マスメディアでさえ、社会的責任を忘れかけているような世の中なのだから。

 

私は4つの店を周り、8種類の商品を比較して検討を始めたのだが、最終候補としてA社とB社の商品で迷った。業界最大手であるA社の商品は、実際にすごく売れているらしい。しかし、ネット上の評価は賛否両論。「素晴らしい!さすがA社だ!」ということも、「安っぽい」や「こんな駄目商品が売れているのは、A社が広告にお金をかけて人を騙して買わせているからだ」なんてこともネットのには書かれていた。一方で、B社の商品はネット上ではほとんどが賛辞。「高級感がある」「個性が際立つ」「世界に通用する商品だ」などなど。でも、調べてみると、海外でもあんまり売れてみたいなんだよなあ。一人の評論家だけ、
「B社の商品はイマイチ。でも、ネット記事に対する謝礼金が桁違いに高い」
って言っていたけれど、この発言だって本当かどうか分からない。

 

で、結局、私はA社の商品を購入した。実際に見て触れて感心したからだ。そして何より、私の使い方にその商品の強みが合致していると思った。購入して使用していても非常に満足している。

一方でB社の商品も悪くはないが、高級感があるというよりも、私には「高級風」と感じた。見れば見るほど、値段相応だった。ネット上の評判があれほど良い理由が、最後まで分からなかった。

 

が、私は素人なので、私の評価に自信があるわけではない。B社の商品が私には合わなかった、というだけの話だ。そして、やっぱりネット上の評判に左右されず、最後は自分の価値観で判断するしかないよね、という至極当たり前の結論を再確認しただけの、つまらない話である。