損した気分になっている原因
クラスの他の人が「些細な悪いこと」をしていると、大騒ぎをする子が時々いる。
本当に些細なこと、例えば「座っている姿勢が悪い!」というようなことだ。それを見ると
「おい!ちゃんと座れよ!姿勢悪いだろ!」
などと大声で注意をする。私が
「授業中にそんな大きな声で注意しなくていいよ」
と嗜めても
「じゃあ、先生は、曲がった姿勢で座っていてもいいって言うんですか?」
などと納得しない。そういうことが、ここ数年で増えたような気がする。ちゃんと記録をしているわけではないので、もしかしたら私が近年の記憶しか残っていなくて、昔からあったことを忘れているだけかもしれないけれど。
兎にも角にも、少なくともここ数年、こういう出来事が起きているのは間違いない。
私は、こういうことに対して「最近の子は・・・・」という考え方をしないようにしている。
人の行動は、周囲の環境でいかようにでも変わる、と教員人生の中で痛感してきた。だから、そう考えるよりも、そういう子達を取り巻く環境に原因を求める。
学校において環境を司るのは・・・・、残念ながら教員であり、それはつまり私に原因があるということだ。
簡単にいえば、注意する子は「損をしたくない」のである。悪いことをしているのを許されている子がいると、自分が損をした気分になるのである。損をしたくないから、大声で周囲にアピールしているのだ。細かい“心情”は一人一人違うだろうけれど、子供達が置かれている状況としては、「悪いことをする奴が強い」のである。
こうなってしまう原因とその対処法については、ある程度分かってきて、今、まとめているところである。しかし、副作用を抑える方法が分からない。自分の限界を感じている。