『学び合い』 流動型『学び合い』 学びのカリキュラム・マネジメント アクティブ・ラーニング

nao_takaの『縦横無尽』

小学校教員なおたかのブログです。『学び合い』(二重かっこ学び合い)を実践しています。単著「流動型『学び合い』の授業作り」を上梓しました。お手に取っていただければ幸いです。

助け合い型から抜け出すには

みんなで「学級づくり」をしていたり,みんなで学んでいたりすると,「意見の相違」が出てくることが沢山あります。
「なんであの人は,○○ばっかりやってるの?」
「えー,だって○○は重要じゃん!」
「でも,▲▲だって大切なんだから手伝ってよ!」
「こっちも大変なの!」
なんていう感じ。
そこで教師がやってきて,
「じゃあ,○○はAさんとBさんがやって,▲▲はCさんとDさん,そして…」
としきってしまうのが従来の学校。
「みんなで協力して,もっと良いクラスにしよう!]
「ケンカなんかしていて,本当に課題が達成できるの?」
と呼びかけたり,説教したりするのが助け合い型。


わたしもよく失敗していました。


じゃあ,どうすればいいの?
わたしの場合は,「どんな学級を目指しているのか」「その学級の姿が実現すると,どれほど良いことがあるのか」を語り,そして問いかけます。
「ねえ,こういう学級で生活したくない?」「そういうクラスに近づいてる?」


で,そう考えると,「ケンカ」に見えた上記のやり取りも,実はそう悪いものではないと思えてきませんか?
みんな,本気で良い学級を作ろうとしているから,「ケンカ」が起きるのだと思います。
それぞれが思い描く理想の姿は,ちょっとずつ違っているのですから。
大切なのは,ケンカをしないことではなくて,課題達成に向かっているかどうかなのです。


だから,「ケンカ」に見えるやり取りを止めちゃいけないのです。
もしかすると,そのやり取りは,課題達成に向けて,必要不可欠なものなのかもしれません。それを止めたくなるのは,わたしが「仲良く助け合うこと」を求めてしまっているからであり,子ども集団が無駄なことをしていると判断した=自分の考え通りにやっていないことに立腹していた からだと思います。


大切なのは,「結果を求めること」。
そして,「それが実現することが,どれほど全員にメリットがあるのか」をきちんと語り,合意を得ることだと考えています。
そして,課題達成に向けて動いている集団は,段々と「ケンカ」の必要性が少なくなっていきます。相互理解が深まる中で,自然と役割分担が出来てくるからです。


この時重要なのは,子ども集団の判断は,わたしの判断よりも優れているのだと考えられるかどうかです。それが出来た時,子ども達の学びは向上し,持続していくのを実感しています。
(と言えるためには,しっかりと子ども達の学びを見て,感じて,判断して,評価することが不可欠なんですけどね。)